昨日、もくしるべ 第2回イベント 「近くの山の木 知ってますか?」に参加させていただききました。 このイベントは、群馬県みどり市で活動する「わたらせきになる会」と、伊勢崎市の剛工務店 生形さんを中心に始まった「もくしるべ」が主催し、群馬県みどり市の松島匠建さん協力のもとで開催されました。 会場となったのは、群馬県みどり市東町沢入にある松島匠建さん所有の山で、ここでは林業家の方々が間伐などの森林管理作業を行っています。 今回は、伐倒イベントに加えて、林業の現状や今後の展望について意見交換をする場も設けられました。 木の状況を説明する松島社長 午前中は山に入り、伐倒の見学でした。 少し雨が降っていましたが、伐倒の時にはほぼ雨も止み、無事に見学をすることができました。 林業家3名による伐倒のがスタート 伐倒には「受け口」「追い口」「ツル」などの伝統的な技術が用いられており、説明を受けながら実際に木が倒れる様子を見せていただきました。 倒す方向に「受け口」を設けます。 背面に設けた「追い口」にクサビを差し、叩いて調整します。 倒れるときの轟音と迫力は、自然の力を改めて感じさせるものでした。 倒す方向を初めに決め、まさしく寸分の狂いもなく見事予定位置に伐倒されました。 年輪を数えると樹齢約80年の立派な杉の木でした。 伐倒された木からは、杉の良い香りが漂ってきました。 伐倒の後はこの木をどの様に出荷するかの説明をされました。 午後には場所を移動し、意見交換会が行われました。 林業家の秋山さんからは、林業を始めたきっかけや仕事内容、現在の林業が抱える課題についてお話がありました。 秋山さんが実践する「自伐型林業」は、個人や小規模グループが自らの森林を管理し、間伐を通じて森林を健全に保ちながら、質の高い木材を生み出す持続可能な林業スタイルです。 林業は人手不足や高齢化、経済的な不安定さ、労働負担や安全性の確保、木材価格の低迷などの課題があります。 現在は補助金が重要な支えとなっている状況との事です。 今回の会には林業家、工務店、設計事務所、製材業、流通業、行政、出版社など多様な方が集まり、地域の木材の魅力をどう伝え、建物にうまく活用し、地産地消で地域を活性化させていくための取り組みについて意見を交換しました。 特に、地場の木材を建築に使う際の流通ルートの確保が今後の大きな課題です。 当社でも群馬県産木材を活用した住まいづくりを提案していますが、特に杉の梁材がたわみやすい点を考慮し、部分的にたわみに強いベイマツや長材の集成材を使用している現状があります。今回の意見交換を通じて、できる限り地場の木材で設計する必要性を強く感じました。 また、自社の山を活用して住宅づくりを行う松島匠建さんの取り組みにも改めて感嘆致しました。 さらに、林業家の伊藤さんは、伐倒後に使用されない木の部位をエッセンシャルオイルの製造・販売に活用する取り組みを行っていらっしゃいます。
杉やヒノキのほかに、赤松なども良い香りのオイルとして販売されており、みどり市の地場木材の新しい可能性を感じました。 貴重な学びの多い、有意義な機会をいただき、ありがとうございました。 秋山林業 https://www.instagram.com/akiyamaforestry/ foreal https://www.foreal.jp/ コメントの受け付けは終了しました。
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