㈲オストコーポレーション北関東主催 木製サッシのデザイン・製作・販売を手掛けるCURATIONER(キュレイショナー)/(株)山崎屋木工製作所の新工場見学ツアーに参加させていただきました。 新工場のサッシはすべて木製を採用されてます。 特に大型扉の木製引き分け戸は、扉一枚が約400kgもあるとのことですが、とてもスムーズに開閉できるのが驚きです。 山崎社長とスタッフの方々から工場の説明を受けた後、サッシ製作過程の解説と加工現場の見学をさせていただきました。 木製サッシの主な材種は長野県産のカラマツと木曽ヒノキ。 特にカラマツは狂いが激しいため、積層構造にして安定した使用が可能になるそうです。 加工は、プレーナーで表面処理された材を全自動CNCマシニング(全自動切削加工機)で行われます。 この機械で加工の99%が完了し、高い品質を安定して確保できるとのことでした。 形状の違う上枠と下枠の部材が、同時に数分で加工完了する様子を見学しました。 高度な精密加工技術に感銘を受けました。 組立状況 ホゾ加工の精度が非常に高く、狂いがほとんどないため、正確な対角が出るとの事です。 接合部には、表面をギザギザにして接着面積を増やす工夫も施されており、細部へのこだわりを感じました。 続いて塗装工程 塗装も全自動で行われます。 機械が形状をスキャンして大きさを確認し、形状に合わせ最適な塗装が行われます。 新しく採用されるRENNER社の塗料 半造幕半含侵で木目を美しく活かした仕上がりが可能との事です。 いただいたサンプル帳も素晴らしいものでした。 続いて打ち合わせスペースに移動しお話を伺いました。 レッドシダーのシングル葺きと無垢の鉄板外壁+木製サッシが調和した、とても素敵な建物 山崎社長から、これまでの歩みや木製サッシに取り組む経緯、製品への情熱、そして環境への配慮についてお話を伺いました。 規格品ではなく特別な製品を造る楽しさを語る姿に、ものづくりへの熱い想いが伝わり心を打たれました。 建物内部の壁に張られたランダム板 床に敷き詰められた木材 加工で出た端材を用いた壁材や床材が使われており、長く育った木材を無駄なく活用する姿勢に感動しました。 木製サッシの断面モックを拝見しました。 画像左側のものは標準の枠で、トリプルガラス仕様の80mmサッシ枠です。 木製サッシ協会などで使用されるスタンダードな56mm枠に比べ、より重厚であることが分かりました。 中間と右側のサッシは、パッシブハウスモデルの120mm枠です。 超高性能でありながら、見付け幅を大きくしすぎることなく、強度と断熱性能を確保するために試行錯誤を重ねて製造されました。 こうした製品づくりへのこだわりに、大変感銘を受けました。 宿泊地は長野県千曲市の戸倉上山田温泉。 紅葉が終わりかけの山々も美しかったです。 山崎社長におすすめいただいた温泉施設「万葉超音波温泉」を訪れました。 こちらは単純硫黄泉のかけ流し温泉で、超音波が発生する仕組みになっています。 入浴することで骨の温度が摂氏0.5度から1度ほど上がるそうで、体の芯からしっかりと温まることができました。 見学後の懇親会では、参加者の皆様と楽しいひとときを過ごしました。 翌日は、CURATIONERサッシを採用した2棟のパッシブハウスを見学しました。 最初に訪れたのは、パッシブハウスジャパン代表理事の森みわさんが設計した「追分の家」です。 パッシブハウスは、ヨーロッパの基準や設計手法を日本の気候や文化に適応させ、エネルギー効率が非常に高い建築基準を満たす住宅です。 「追分の家」は昨年6月にも一度見学し、初夏と初冬の異なる季節でパッシブハウスの快適さを体感させていただきました。 森みわさんからは、建築に対する情熱やデザインへのこだわり、機械設備への取り組みについてお話を伺いました。 住まいが変われば(エコハウス)、生活もエコに変わる。 「エコハウス」を提供する私たち建築従事者が、実生活で本当にエコロジーを考えているか? 衣食住を通じて、当事者意識を持ちながら家づくりをしていかなければならないというメッセージは、非常に心に残りました。 貴重なお話をありがとうございました。 続いて追分の家を施工された㈱新津組の「佐久平パッシブハウス」を見学させていただきました。 変則コの字のレイアウトで日射取得とプライバシーを両立し 大型のCURATIONERサッシがいくつも採用された迫力の建物 8.1m飛ばされた空間に設置されたCURATIONERサッシ 建物の構造も特殊な工法で設計されており、とてもダイナミックな空間が広がる素敵なお住まい。 パッシブハウスの温熱環境も素晴らしく、快適さを実感しました。 2日間にわたり、日本最高峰のサッシと建物を実際に見て、触れて、体感する貴重な機会をいただきました。
このような素晴らしい機会をいただき心より感謝申し上げます。 ありがとうございました。 CURATIONER https://curationer.jp/ コメントの受け付けは終了しました。
|
カテゴリー
すべて
アーカイブ
11月 2024
㈱POTOS DESIGN OFFICE
|